ニュースウォッチ
<<2008年9月の目次>>
●暗号化:最後の防御線
●IBM、ビジネス・パートナーに耳を傾ける
●RFIDとSystem i
●Instant Messagingが統合されているOutlook



RFIDとSystem i (2008/9/1)

Penton Media, Inc.
Cassandra Deemer

RFIDは将来のテクノロジーです。その機能は、物品を生産から購入まで一貫してトレースし、社内でドキュメントを整理して整然さを維持し、このテクノロジーを採用した企業に投資に対する高い見返りをもたらします。我々はRFIDがどのような利点を持っているかを知っています。しかしながら、System i はRFIDから何を得ることができるのでしょうか。CYBRA社のSheldon ReichにSystem i 向けの同社のソフトウエア、EdgeMagic Integrated RFID Control Softwareに関して訊ね、またRFIDがSystem i の世界をどのように変えるかを聞いてみました。

Q: RFIDの売れ行きは5年前に比べてどうですか?
A: その違いは夜と昼のようです。5年前、EPC(Electronic Product Code)標準は流動的で、最初の共同利用できる標準(Class 1 Generation 2)は2004年まで改定されませんでした。最初のEPC Gen 2 RFIDのタグとリーダーが2006年に入手可能になるまでRFID市場は軌道に乗ることができませんでした。

Gen 2はGen 1に数々の改善が加えられ、データ転送がいっそう高速になるとともに、タグ・データの強固なセキュリティ、高密度リーダー・モデルといった機能が含まれました。このリーダー・モデルによって多くのリーダーが同一スペースを共有するとき読み取りレートが大きく向上します。これらの改善は重要な進歩ですが、さらに重要なのは、Gen 2が初めての標準で、チップやタグ製造者、レーダーやアンテナの製造者、及びRFIDに投資した企業など、RFIDエコシステム全体に広く採用されたことです。

広く採用されている標準であるために、顧客はGen 2ハードウエアを多くのサプライヤーからいま選択することができます。いまや多数のGen 2 RFIDタグ・インレーのサプライヤーが存在し、業界のラベル・コンバーターの販売でしのぎを削っています。
この展開によって4” x 6”スマート・ラベルのコストが押し下げられています。

供給側では、Gen 2の標準が改定されるまで、陳腐化を恐れてスマート・ラベルを在庫しようとする製造者がいませんでした。したがって、すべてのオーダーは特注であり数量によるディスカウントは不可能でした。このことがRFIDの予算化を阻みました。理由は、ラベル加工業者はテストおよびパイロット数量に基づいて価格を見積もり、顧客が生産にRFIDを実際に展開するときの価格を見積もることができなかったからです。

供給コストの大幅な下落に加えて、顧客はいま多くの製造者から多種の製品をミックスさせることができ、また適合させることができます。したがってSystem iのユーザーはRFIDテクノロジーを購入するのにひとつのベンダーに縛り付けられることはありません。この変化は90年代の企業がWLANシステムを展開したときに大変似ています。ベンダーたちは当初独自のラジオ放送網と機器を販売し、サポートしました。したがってユーザーはTelxon端末とTeklogix機器とを混合したりすることはできませんでした。これにより企業はベース・ステーションに多額の出費を余儀なくされました。その後、802.11bワイヤレス標準が適用されたため、すべてのワイヤレス・ベンダーはその標準をサポートしなければならず、アクセス・ポイントは現在多くの家庭に見られるように大変一般的なものになり、ファイアーウオールとルーターが100ドル以下でバンドルされるに至りました。

Q: 最近まで、RFIDはSystem i のショップではそれほど多くは採用されていませんでした。情勢は変わったのですか?
A: 5年前、この市場の唯一の原動力はWal-Mart(による義務づけ)でしたが、今日の市場は企業がクローズド・ループ・トラックとトレース・アプリケーションでRFIDを使っており、その迅速なROI(投資回収率)が普及の源になっています。Wal-Martは使用義務を撤回しましたが、いまいっそう優れた、また廉価なRFIDタグが手に入るので、徐々に多くのSystem i の顧客がRFIDに傾倒しつつあります。

私は最近CYBRA社の顧客を調査して285社の回答を得ましたが、その94パーセントがRFIDソリューションをUnixあるいはWindows上では使いたくないとしています。この調査をさらに広げて非顧客を含めたことで250社が追加されました。これらの調査を統合した500社の回答者のうち90パーセントがRFIDソリューションをSystem i で使いたいと答えています。これはSystem i のエコシステムがSystem i を中枢としていることを証明しており、誇るべきことです。我々CYBRAは単純な事実を製品開発の根底に置いてきました:多くのAS/400顧客がAS/400特有のRFIDソリューションを求めているという事実です。この調査によって我々の製品開発が正しい方向に向かっていることが確認されました。

Q: 顧客はRFID製品になにを求めているのでしょうか。
A: 顧客は基本的にPCによる稼動は欲していません。彼らはSystem i ネイティブのソリューションを欲しています。全てのRFIDデバイスがAS/400とDB2のデータによって制御されることを欲しています。グリーン・スクリーンとGUI を通してアプリケーションにアクセスできることを欲しています。顧客たちは離れた場所でブラウザー・ベースのインターフェースあるいはスマートフォンを通してソリューションにアクセスできることを欲しています。ソリューションにEPCとASCII双方の暗号化処理を求めています。また彼らはRFIDリーダーとその他の端末機器をAS/400のインターフェースを通して制御できることを欲しています。

Q: 彼らがRFIDシステムやコンポーネントを購入するとき最も関心が強いのは何でしょうか。
A: 顧客たちはAS/400ネイティブのソリューションを欲しています。彼らは自社のタグ・データ上のSystem i にすでに組み込まれているツールを活用できることを欲しています。例えば IBM Queryを使ってタグ・データを照会するといったことです。
彼らはまた単なるキットではなく完璧なアプリケーション開発環境を欲しています。さらにタグ、データ、トレンドの報告を欲し、ベンチマークを分析する機能を欲しています。彼らはPCを欲してはいません。System i ショップのフロアーでは恐ろしいBSOD(ブルー・スクリーン・オブ・デス)などは起こりませんから。

この調査結果を見る限り、RFIDの世界はSystem i を求めているようです。それはSystem i がRFIDのテクノロジーを将来に向かって向上させることができる多くの機能を備えているからといえます。


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