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仮想イーサネットとホスティング・パーティション:ビギナーズ・ガイド



エディス・ルーク、クリス・ヘンケ著

仮想化は、コンピュータ業界で最新のバズワードとなっているので、皆さんもおそらく聞いたことがある言葉でしょう。しかし、仮想化とは何でしょうか。最新のコンピュータ技術を表すために造り出された用語がほとんどそうであるように、「仮想化」も、どの辞書や百科事典を調べても載っていません。仮想化は、新しいバズワードではありますが、iSeriesユーザーにとっては新しい概念ではありません。iSeriesユーザーはV4R5の時代から「仮想化の大流行」の中にいたのですから。しかも、経験豊富なiSeriesのオーナーならご存知の通り、論理パーティショニングがこのテクノロジの基礎となっています。iSeriesの論理パーティショニングを理解すれば、お手元の環境を仮想化し一歩先んじることができるでしょう。

本Webサイトの10月号で、パーティションの設定方法についての記事(「Power5でのパーティショニング:ビギナーズ・ガイド http://www.e-bellnet.com/special/vision/vision_0510.html」)をお読みになったかと思います。今回は、仮想ネットワーク、仮想記憶領域、仮想コンソールを作成してPower5上でのパーティションをホスティングするための方法を説明します。論理パーティショニングの経験が豊富な方でも、物理的なディスク領域と通信アダプタをパーティション間で共有することを検討しているだけの方でも、本稿をお読みいただくことで仮想化の世界へご案内し、お手元の環境のコンピュータ・パワーや効率を最大限に生かすことができるようお手伝いいたします。

本稿で説明する機能はiSeriesのユーザーにとってそれほど新しいものではありませんが、Power5とPower4とではその機能に違いがあり、違いが明らかな場合もありますし、微妙なものもあります。この違いを明確にするために、Power4の機能とPower5の機能を比較して説明することにします。Power4システムには、プライマリ・パーティションが1つ、i5/OSパーティションが2つ、AIXやLinuxなどのその他のパーティションが3つあります。新しいPower5システムにはi5/OSパーティションが2つとその他のパーティションが3つあります。

仮想化ネットワーキング

Power5システムでもPower4同様、仮想イーサネット(仮想LAN)の特長を生かして行きましょう。仮想LANを使用することで、余分なアダプタやケーブルを購入する必要がなくなり、しかもギガビットの速さで動作します。

Power4の仮想LAN Power4 iSeriesシステムでは、iSeries Navigatorを使って仮想イーサネットを設定します。Power4システムでは15本の仮想LANを設定することができますが、今回は3本設定しました。図1をご覧いただくとおわかりのように、1本目の仮想LANでは、すべてのパーティションが互い(つまり05)に通信できるようになっています。2本目の仮想LANは、3番目から6番目までのパーティションが互いに通信できるようになっています。最後の仮想LANでは、3番目と6番目のパーティションが互いに通信できるようになっています。このようにボックスを選択することで、指定されたパーティション上にシステムがイーサネット・アダプタを作成します。作成されたアダプタはi5/OSのハードウェア資源中にタイプ286Cのアダプタとして表示されます。このパネルで仮想LANの設定を指定したら、ライン設定とTCP/IPインタフェースを作成してアダプタを設定します。インタフェースに適したアダプタをみつける方法については後述します。

Power5の仮想LAN Power5システム上にパーティションを作成しながら仮想LANを設定することもができますが、本稿では、まずパーティションを作成して設定してから、ダイナミック論理パーティショニング(DLPAR)を使用して仮想LANを作成しました。DLPARを使用して仮想イーサネットを作成することで、それによって影響を受けるパーティションを再起動する必要がありません。仮想イーサネット・アダプタはパーティション・プロパティを使用しても作成できますが、その場合、作成した新しい仮想アダプタをオペレーティング・システムが認識できるようにパーティションを再起動しなければなりません。パーティションを一度停止して再起動する必要がある場合はDLPARでの変更内容が保存されませんので、いずれかの時点でパーティション・プロパティを編集してアダプタを追加しなければなりません。
新しいシステムには5つのパーティションがあります。パーティションがどのように通信しあうのかを図2に示します。Xは、パーティションが特定の仮想LAN(IPアドレスはネットワーク管理者から入手します)に接続することを表します。パーティション1とパーティション5用に仮想LAN 1を設定します。パーティション1は実際のアダプタを介してサイトLANにトラフィックを流します。

DLPARを使用して仮想イーサネット・アダプタを作成する 仮想イーサネット・アダプタを作成するには、ハードウェア管理コンソール(HMC: Hardware Management Console)でDLPARを使用します。DLPARでアダプタとそれに関連するハードウェア資源をi5/OS上に作成します。DLPAR機能へのパスを図3に示します。[追加/削除]をクリックすると、複数あるパネルのうちの最初のパネルがHMCに表示されます。[アダプタの作成]から[イーサネット]を選択して[作成]ボタンをクリックします(図4)。あとでパーティション・プロパティを編集してアダプタを追加するのを忘れずに行ってください。

図5のスロット番号とポート仮想LAN IDに割り当てられている値に注目してください。LAN IDはLANを定義していることを先に述べました。先程の表にもどって考えてみると、各パーティションにLAN ID 1が1つなければなりません。これを図1のPower4システムと比較してみましょう。Power4システムではシステムがLAN ID 0を割り当てて、すべてのパーティションが1つのLANとなるようにチェック・ボックスにチェックを入れました。Power5では、ポート仮想LAN IDがPower4のチェック・ボックスのヘッダーと比較されます。先程の表にもどって、1番目の仮想LAN用にポート仮想LAN ID 1を設定し、2番目の仮想LAN用にポート仮想LAN ID 2を設定します。Power4ではプライマリ・パーティションを使用して仮想LANを設定したので、すべてのLANを一度に設定できたことを覚えておいてください。一方、Power5にはプライマリ・パーティションがありませんので、それぞれのパーティションごとに仮想アダプタを作成しなければなりません。このパーティションがスロット番号2を新しい仮想アダプタに割り当てるということを図5に示します。このスロット番号に基づいてi5/OSのアダプタを探す方法(Power4の方法とは異なります)については後述します。

[仮想イーサネット・アダプタ・プロパティ]パネルで[OK]をクリックします。新しく作成した仮想イーサネット・アダプタをHMCで見たときの画面を図6に示します。ダイナミックLPARを使用したので、i5/OSはこのアダプタをタイプ268Cと認識します。

i5/OSを使用して仮想LAN用のTCP/IPインタフェースを作成、設定する 作成した仮想LANのライン設定とTCP/IPインタフェースを作成する準備が整いました。1つのパーティションに対して仮想イーサネット・アダプタを1つだけ作成した場合は、WRKHDWRSC *CMNコマンド(Work with Hardware Resource)を入力して通信アダプタを表示し、タイプ286Cのアダプタを探すだけです。(今回の例のように)複数の仮想LANを作成した場合は、仮想LAN IDに対応している正しいアダプタを選択する必要があります。正しいアダプタを設定していることを確実にする最も簡単な方法は、ライン設定をすぐに行うことです。DLPARを使用しているので、図6に示すアダプタを作成しました。iSeriesの5250エミュレータ画面を使用して、WRKHDWRSC *CMNコマンドを入力し、作成済みのアダプタを設定することができます。[通信資源の操作]パネルを図7に示します。

アダプタを作成しながらその設定も行うことで、どのアダプタがどの仮想LANに属しているのかわからなくなってしてしまう危険性をなくすことができます。Power5ではアダプタの詳細に仮想スロット番号(今回の例では図5に示す通りスロット2)が表示されるため、この点は重要です。しかし、HMCはLAN IDをi5/OSに通知しないので注意が必要です。すなわち、LAN IDがそのスロットに関連付けられているかをHMCでチェックする必要があります。チェックするには、アダプタを選択して[論理パーティション・プロファイル属性]パネルの[属性]ボタンをクリックします。Power4では、オプション7(資源詳細の表示)を使用してアダプタ上のポートIDを探すことでアダプタと仮想LAN IDを関連付けることができます。これで、ポートIDが仮想LAN IDに一致することになります。

i5/OSが新しい仮想アダプタを認識するとそのアダプタはタイプ268Cと表示されます(最初に認識されるときは表示されるまで多少時間がかかります)。アダプタがリストに表示されたら、アダプタの隣にオプション5(設定内容の操作)を入力してアダプタの設定を行います。これで、このアダプタのライン設定が作成されます。設定する必要のあるオプションを図8のパネルに示します。

次に、フィールドに値を入れてアダプタCMN10用のイーサネット・ライン設定を作成します。ほとんどがデフォルト値のままでかまいませんが、以下を確認する必要があります。

1.IPL時にオンラインがyesであること

2.ライン速度が1Gと指定されていること

3.デュプレックスが*FULLに変更されていること

4.最小フレーム・サイズが8,996に指定されていること。この指定はオプションですが、より小さなフレーム・サイズのままにしておいた場合は、トラフィック速度が遅くなります。

5.[Enter]をクリックするとラインが作成されます。

次に、ラインの構成を変えます。

1.WRKCFGSTS *LINコマンド(Work with Configuration Status)を入力します。

2.新しく作成したライン設定の隣にある1 (Vary on)を選択してラインの構成を変えます。

3.IPデータグラム・フォワーディングをオンにします(図9)。

ライン用のTCP/IPを作成、起動する インタフェースの作成と起動は以下の手順で行います。

1.CFGTCPと入力して[Enter]をクリックし、[TCP/IPの設定]を表示させます。

2.オプション1(TCP/IPインタフェースの操作)を選択し、[Enter]をクリックします。

3.オプション1(追加)を選択し、[Enter]キーを押して[TCP/IPインタフェースの追加](ADDTCPIFC)を表示させます。

4.インターネット・アドレスの入力を求められたら、図2の表を参照して10.1.1.2と入力します。

5.[ライン設定]でライン設定の名前(たとえばETHLINE)を入力します。

6.[サブネット・マスク]に255.255.255.248と入力します。

7.[TCP/IPインタフェース表示の操作]でオプション9(起動)を選択してインタフェースを起動します。

HMCで上記のプロセスを繰り返してアダプタを作成し、仮想LANを完成させます。5250エミュレータ画面を使用して、TCP/IPインタフェースを作成および設定します。ここまで完了すると、HMCのポート仮想LAN ID 1に割り当てられたアダプタは互いに通信を行うことができるようになります。

仮想LANを設定してオープンなネットワークと通信する オープンなネットワーク上で外部世界と通信するためにはいくつかの選択肢があります。たとえば、Proxy ARP、TCP/IPルーティング、NATルーティングなどを使用してパーティションが外部世界と通信できるようにすることもできます。インフォメーション・センター(publib.boulder.ibm.com/infocenter/iseries/v5r3/ic2924/info/rzai2/rzai2virtethernet.htm)にはこのための全説明が掲載されています。iSeriesはトランク・アダプタやIEEE 802.1Qプロトコルをサポートしていません。トランク・アダプタを使用するとUnixシステム上の仮想アダプタがオープンなネットワークと通信するための実際のアダプタにブリッジすることができます。iSeriesシステムでは、仮想LANアダプタ用のTCP/IPインタフェースを実際のアダプタに関連付けることにより、これを行います。

仮想記憶領域

Power5システムでも、Power4で利用していた仮想記憶領域の利点を引き続き利用しましょう。Power4ではi5/OSのパーティションから記憶領域を予約することでLinuxパーティションをホスティングしていましたが、Power5システムでも同様のことを行います。Power4の場合と同様に、Power5の仮想記憶領域はクライアントとサーバーの関係に基づいています。ホスト側のパーティション(物理的な資源を所有していてサーバー・デバイスとして動作するパーティション)には物理的なアダプタがあって、SCSIデバイス(つまりディスク・ドライブ)が接続されています。ホスティング環境を作成するには仮想アダプタを作成し、これを使用して記憶領域へのアクセスを提供します。パーティション間でアダプタを共有化することで、クライアント論理パーティション(所有しているパーティションのSCSIデバイスを使用しているパーティション)が共有デバイスにアクセスできるようになります。これにより、システム上に必要な物理的なアダプタの数を統合できます(最小化できる可能性もあります)。

今回の例での仮想記憶領域の実装については、Linuxパーティションがファイヤー・ウォールの役割を果たします。当然のことですが、まずはファイヤー・ウォールのパッケージを購入して、使用したいPower5のLinuxディストリビューションを入手します。これが揃えば、サーバー上のパーティションに十分な資源があるかどうかを知ることができます。従来は、システムを注文する際に、論理パーティション検証ツール(LVT: Logical Partition Validation Tool)を使用してパーティションの資源を定義していました。パーティションの作成方法については以前の記事で説明しましたので、ここではLinuxパーティション用に仮想記憶領域をホスティングできるようにパーティションを設定する方法のみ説明します。

今回の例のホスティングされたLinuxパーティション(クライアント・パーティション)とi5/OSパーティション(サーバー・パーティション)との関係を図10に示します。今回の例ではプロセッサとメモリ資源だけを持つLinuxパーティションを作成しました。このパーティションは、記憶領域をi5/OSパーティションから入手します。i5/OSパーティションA内のLinuxパーティション用として1つの記憶領域空間について説明しますが、Linuxオペレーティング・システム自身をホスティングする記憶領域とLinuxデータ・ファイルをホスティングする記憶領域の合わせて2つの記憶領域空間を作成することもできます。また、i5/OSパーティションAでLinuxオペレーティング・システムをホスティングし、データはi5/OSパーティションBでホスティングすることもできます。このような柔軟な設定が行えることで、データとオペレーティング・システムを分離することができ、データに影響を与えることなくオペレーティング・システムを更新することができます。つまり、データは毎日バックアップしながらオペレーティング・システムは更新があったときだけバックアップするということが可能になります。

仮想アダプタの作成 Linuxパーティションがi5/OS(サーバー)パーティションの記憶領域にアクセスできるようにするためには、仮想SCSIアダプタを作成しなければなりません。また、仮想シリアル・アダプタを作成して仮想コンソールがホスティング・パーティションから記憶領域にアクセスできるようにする必要もあります。これらのアダプタを作成する前に、(利用可能であれば)LVTツールまたはその他の資源要求文書から参照用にアウトプットを入手してください。HMCで以下のアダプタを作成します。

1.記憶領域をホスティングしているiSeriesのパーティションで、Linuxパーティションを示している仮想SCSIサーバー・アダプタを作成します。クライアントのLinuxパーティションはこのアダプタを介して記憶領域へアクセスします。

2.同じiSeriesパーティション上で、仮想シリアル・クライアントも作成します。このクライアントはホスティングされているパーティション用の仮想コンソールとして使用されます。

3.記憶領域を受け取る側のLinuxパーティションで、仮想SCSIクライアント・アダプタを作成し、サーバーSCSIアダプタを示すようにします。このハンドシェーキングによりクライアント・パーティションが記憶領域にアクセスできるようになります。

4.Linuxパーティションでは、デフォルトの仮想シリアル・サーバー・アダプタを使用して、Linuxパーティションから指定のパーティションにこのアダプタを介してコンソール機能を送信することができます。

アダプタを作成するには、仮想イーサネット・アダプタを作成する際に使用したのと同じDLPAR機能を使用しますが、アダプタ・タイプとしてSCSIを選択します。

アダプタと適切なパーティションを関連付けるには、スロットIDを一致させる必要があります。仮想SCSIサーバー・アダプタはスロット4を使用しています。したがって、クライアント側のLinuxパーティションはホスティング・パーティション上で仮想スロット4を指し示している必要があります。クライアント側のLinuxパーティションの仮想クライアントSCSIアダプタはスロット5に作成されていますので、i5/OSパーティションはLinuxパーティション上でスロット5を指し示している必要があります。

ホスティング・パーティションで仮想SCSIサーバー・アダプタを作成する ダイナミック・パーティショニング・パネル(図4)を開いて、図11に示すように以下を実行します。

1.SCSIを選択します。

2.[作成]をクリックします。

3.[仮想SCSIアダプタ・プロパティ]パネルで、デフォルト値のままにするかマシンの最大スロット数以内のスロット番号を選択します。

4.サーバーを選択します。

5.ホスティングするパーティションを選択します。今回の場合Linuxパーティションです。

6.ホスティングするパーティションのスロット番号を指定します。ここで使用したのと同じスロット番号をクライアント側にも使用するので、指定したスロット番号は覚えておいてください。

7.[OK]をクリックします。作成したアダプタがアダプタ・リストに表示されます。

このプロセスを繰り返して仮想シリアル・クライアント・アダプタを作成する 図12に示すように、以下を実行します。

1.[シリアル]を選択します。

2.[作成]をクリックします。

3.[仮想シリアル・アダプタ・プロパティ]パネルで、デフォルトのスロット番号を確認します。

4.Linuxパーティションからコンソール機能を受け取るクライアントを選択します。

5.クライアント・パーティションを指定します。

6.リモートのパーティション仮想スロット番号を指定します。仮想シリアル・アダプタのスロット番号をクロス・マッチさせる必要があります。これは仮想SCSIアダプタの場合と同じです。

OKをクリックすると、作成した新しいアダプタをHMCが表示します。これで、対応するアダプタをLinuxクライアント・パーティション上に作成する準備が整いました。ホスティングされているパーティションのクライアントSCSIアダプタ・スロットとホスティングしているパーティションのサーバー・アダプタが一致していることを確認してください。シリアル・スロットも一致していなければなりません。

ヒント: クライアントでデフォルトのサーバー・シリアル・スロット0を使用することができます。クライアント・シリアル・アダプタをi5/OSパーティション上に作成する際は、ホスティングされているLinuxパーティション上のリモートのパーティション仮想スロット番号0を指し示すことができます。

パワー制御パーティションを指定する ホスティングしているi5/OSパーティションが、ホスティングされているLinuxパーティションを起動/停止できるようにするためには、i5/OSパーティションをパワー制御パーティションとして指定します。

1.ナビゲーション領域で[サーバーとパーティション]を開きます。

2.[サーバー管理]を選択します。

3.コンテンツ領域で、パーティション・プロファイルを作成したいサーバーを開きます。

4.[パーティション]を右クリックして[プロパティ]を選択します。パーティション・プロパティ・パネルで記憶領域を提供しているパーティションを選択します。

パーティション・プロパティを変更しようとしているわけですから、変更したパーティションを停止して再起動するまでHMCはこの変更を認識しません。DLPAR機能を使用して仮想アダプタを作成すると、この停止/再起動のステップをなくすことができますが、DLPARではパワー制御パーティションを指定するオプションがサポートされていません。

ホスティングされるパーティション用に記憶領域を予約する これで、i5/OSコマンドラインを使用してLinuxパーティション用に予約したい記憶領域を作成する準備ができました。記憶領域の作成は以下の手順で行います。

1.ネットワーク・サーバー記述(NWSD)とネットワーク・サーバー記憶領域を作成します。

2.Linuxパーティション用のコンソールを設定します。

3.NWSDを起動します。

4.パーティション上にLinuxをインストールします。
この手順の詳細な説明については、eServerハードウェア情報センター(eServer Hardware Information Center)(publib.boulder.ibm.com/infocenter/eserver/v1r2s/en_US/info/iphbl/iphblioserverpartition.htm)を参照してください。

パーティション間でアダプタを共有する 通常、システムにはDVDメディア・ドライブが1つしかありませんが、複数のパーティションにはドライブが必要です。i5/OSパーティション用にDVDメディア・ドライブが必要な場合、ファイヤー・ウォール用に使用したいと考えているパーティションにLinuxをインストールするのにDVDドライブをどのように使用したら良いのでしょうか。ここでもまたDLPAR機能が救いの手を差し伸べてくれます。資源を(必須ではなく)必要であると定義してあれば、この資源の影響を受けるシステムはその資源がなくても稼働できます。

移動すべきデバイスを決定する 光学式ドライブをLinuxパーティション上に移動する前に、そのドライブがどの資源に相当するのかを識別する必要があります。移動すべきデバイスを決定するには、iSeries Navigatorのデバイス情報とHMCのスロット情報を比較します(または、i5/OSコマンドラインとWRKHDWRSC *STGを使用します)。これは以下の手順で行います。

1.iSeries NavigatorでiSeriesサーバーを展開し、[構成とサービス]→[ハードウェア]→[光学式ユニット]をクリックします。

2.光学式デバイス情報に対してデバイスを右クリックし、ドロップダウン・メニューで[プロパティ]を選択します。

3.プロパティ・パネルに、デバイスのタイプとモデルが2778 001であると表示されます(図13)。

4.HMCで、現在DVDドライブを所有しているi5/OSパーティション用のパーティション・プロパティを表示します。[ハードウェア]タブをクリックし、I/O資源を確認すると、スロットCに2778と表示されています(図14)。
これでどの資源がDVDドライブなのか確認できたので、そのDVDデバイスをLinuxパーティションに移動します。DLPARを使用することで、稼働中のパーティション間で資源を移動することができます(図15)。

一歩先んじる

本稿で紹介したステップに従って仮想LANや記憶領域をパーティション環境に追加すると、iSeries上で利用可能な資源を最大限に利用することができます。さらに、これから新しく登場してくる仮想化テクノロジを利用して、環境を仮想化する競争でも一歩先んじることができます。

クリス・ヘンケ氏 はIBMのロチェスター開発研究所においてユーザー・テクノロジの分野に従事しています。同氏はAS/400、iSeriesシステム、eServerシステムにおける情報設計、ユーザー・インタフェース設計、ユーザービリティに関して25年近い経験があります。最近では、HMCのガイド付き設定および論理パーティショニング用ユーザー・インタフェースを担当しました。

エディス・ルーク氏 はIBMのロチェスター開発研究所においてユーザー・テクノロジの分野に従事しています。同氏はIBMにおいてユーザー・スペシャリストとして30年以上の経験があり、特にネットワーキング・eビジネス、インストール、移行、サービス・ユーザービリティなどを専門としています。最近では、Power5サーバーおよびHMCに関してユーザーやユーザー・タスクをサポートするためのより良いユーザービリティを目指し努力を重ねています。





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