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IBMi海外記事2012.11.20

POWER7+ プロセッサー搭載 IBM Power 780(9179-MHD)の発表

【製品の概要】

新しい IBM Power 780は、要求の厳しい商用ワークロード向けに前例のないパフォーマンス、スケーラビリティー、信頼性、および管理容易性を提供するように設計された最新の POWER7+ プロセッサー・テクノロジーと次世代の I/O 技術を採用しています。

革新的な IBM Power 780 モデル MHD は、対称型マルチプロセッシング(SMP)ラック・マウント型サーバーです。このモジュラー型システムは、1段から4段の CEC エンクロージャーから構成されます。エンクロージャーはそれぞれ 4 EIA の高さで、19インチ・ラックに搭載されます。モデル MHD では新しく2種類のパワフルな CEC エンクロージャーを採用し、新しい POWER7+ プロセッサー・カードと4 Gb 技術を採用した高密度 メモリー DIMM が搭載されました。またモデル MHC で導入した PCIe Gen2 採用の高速 I/O バックプレーンを引き続き使用しています。

POWER7+ プロセッサー・カードは4枚の64 ビット・アーキテクチャー単一チップ・モジュール(SCM)で構成されており、前世代の POWER7プロセッサーと比較して2.5倍増量した L3 キャッシュが搭載されています。各 POWER7+ SCM は最大4ないし8コアが収容され、コア当たり 256 KB の L2 キャッシュおよびコア当たり 10 MB の L3 キャッシュが内蔵されています。クロックは、3.72 GHz(32コア)もしくは4.42 GHz(16コア)です。この新モデルは、最小4つのアクティブ・コアから最大128コアまでの拡張性があり、標準装備の Capacity on Demand (CoD)機能を使用して1コア単位で増やすことができます。

EXP30 Ultra SSD I/O Drawer(#EDR1)は、PCIe スロットを使うことなくわずか 1U のラック・スペースで最大30個の SSD を 9117-MMD/9179-MHD にもたらします。このドロワーは、最大480,000 IOPS と最大12.6 TB のキャパシティ(AIX/Linux)を提供します。さらに、PCIe スロットを消費することなく最大48 個の HDD を EXP30 に直結させることで、追加の 4U ラック・スペースで最大43.2 TB(AIX)の追加容量を得ることが可能です。この超高密度 SSD オプションは、新規発表の GX++ 2-port PCIe2 x8 Adapter(#1914)を用いて接続します。

POWER7+ は、Active Memory Expansion専用HW機構をプロセッサー・チップに内蔵しているので、パフォーマンスの劇的な向上を実現します。メモリー圧縮とAIX ファイル暗号化の処理をプロセッサー組み込みのアクセラレーターへオフロードすることで、これら機能のパフォーマンスを大幅に向上させます。またクロック速度とメモリー帯域幅の増強は、POWER7+ プロセッサーが提供する重要なワークロードの迅速な処理に更なる効果を加えます。アプリケーションがより早く実行され、より迅速にレスポンスを提供することで、顧客満足度を向上させ、競合他社への優位性を高めることに繋がります。

Power 780で提供される「Dynamic Platform Optimizer」という新しいファームウェア機能は、プロセッサーとメモリーの連携度を監視して、仮想化された統合環境において最適なパフォーマンスを得られるようにワークロードの実行場所を調整します。

Power System ハイエンド製品の柔軟性と弾力性を高めるために、9179-MHD と 9119-FHB の新規およびモデル・アップグレード時点でのシステム構成に応じて、適切な On/Off CoD プロセッサー・日と GB・日の標準提供を開始します。 全ての新規オーダー時には、プロセッサー・コア毎に15 On/Off CoD プロセッサー・日と240 GB・日が無償提供されます。これらの On/Off CoD プロセッサー・日と GB・日は、「テンポラリー・キャパシティー・オンデマンドに関する合意書」で定められた条件に従って使用されなければなりません。

新しい「Power Enterprise System Pools」は、高い弾力性と柔軟性を備えた巨大規模のサーバー統合 IT 環境と要求の厳しいビジネス・アプリケーションからの要求を実現するために、複数台の IBM Power 780/795 をインフラストラクチャーとするオファリングです。System Pools により、複数の MHD/FHB をまたいだプロセッサーやメモリーなどコンピューター資源の集合運用が可能になります。これにより、お客さまアプリケーションの可用性が大いに向上すると共に、大変重要なアプリケーション・ワークロードの要求にも応える優れた柔軟性をもたらします。

IBM Power Enterprise System Pools 環境を構成している MHD/FHB について、計画停止(1暦年で最大8回まで認められます)の時に、緊急事態が発生した場合 System Pools 内にある他サーバー上の非活性プロセッサーとメモリーを起動させることが可能です。加えて、今後の MHD/FHB で標準提供されるものも含めて、全ての On/Off CoD プロセッサー・日と GB・日は、System Pools 単位で積算・管理されます。これにより、アプリケーションのピーク/オフピーク時ワークロード要求の調整と、効果的かつ効率的な管理が容易に行えます。Power Enterprise System Pools は、巨大アプリケーションやデータベース、システム基盤をサポートするために、最大10台の MHD/FHB で構成されます。

MHD/FHB に新たに提供されるメモリー&プロセッサー用「90 Days On/Off CoD Temporary Enablement」機構は、非活性のメモリーとプロセッサー CoD 資源 の全てを最大90日間活性化させることが可能です。9179-MHD には、4 Gb 技術を採用した高密度メモリー DIMM も追加されます。この新メモリー機構は、64/128/256 GB DDR3 メモリーです。また、 9119-FHB 用に256 GB DDR3 メモリー機構が追加され、システムに搭載できるメモリーの最大容量が16 TB (従来は8 TB)まで拡張されました。

【ハイライト】

IBM Power 780 (9179-MHD) は、優れたパフォーマンスとメインフレームの技術を継承した信頼性&可用性に加え、柔軟性に富んだキャパシティ・アップグレードと先進の仮想化技術を提供します。

  • 最大128コアの POWER7+ プロセッサー搭載
  • 3.72 GHz 32コアもしくは 4.42 GHz 16コアの POWER7+ プロセッサー・カード
  • 最大4.0 TB の DDR3 メモリー、メモリー動作周波数は最高1,066 MHz
  • メモリーとプロセッサーのリソース管理 Dynamic Platform Optimizer (オプション)
  • 高パフォーマンス実現のための Active Memory Expansion (オプション)
  • 1システムあたり最大1,000区画までサポート(オプション)
  • 高速 SAS コントローラー内蔵の EXP30 Ultra SSdD I/O Drawer
  • Power System Pools

e-Config 使用開始:
2012/10/05

工場出荷開始:
2012/10/12 (#EDAN)
2012/10/19 (9179-MHD 新規オーダー、#5564)
2012/11/16 (9179-MHDモデル・アップグレード、#5899/6577/EB33/EC28/
EM9T/EMJ0/EMJ1/EP9T/EPJ0/EPJ1/ER00/ER03/ER04/ER07/
ER08/ER09/ER0A/
ERG1/ERG2/ERG3/ERG4/ERG5/ERG6/ERG7)
2013/02/14 (Hot-Node add and repair/Memory Upgrade/GX adapter add and repair)

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