メニューボタン
IBMi海外記事2016.02.24

IBM iハッピーエンドの惨劇

Dan Burger 著

IBM i及びそれ以前のアプリケーション・プラットフォームのユーザーたちはそれなりに恐ろしい話に遭遇してきました。但しその他のビジネス・コンピューティング・プラットフォームも同じことが言えます。しかしながらIBM のミッドレンジ・プラットフォームは他のプラットフォームほど悪くはなく、多くの点で競合プラットフォームよりも優れていると私は考えます。そのひとつはIBM Entitled Systems Supportに見られます。

IBMに製品あるいは製品のアップグレードを注文しようとした人にとって、これは恐ろしい話です。フラストレーションのメーターを示す針は赤いゾーンに達してそこに留まってしまいます。ESSへの通路は暗くて滑りやすいのです。通路に表示ランプが暗く点灯しています。表示には、全ての入室者は希望を捨てなさいと記されています。

これはIBM iユーザーのアップグレードの意思を挫いていると思いませんか?

そこで、驚くべき「運命の逆転」のなかでIBM i Access Client Solutionsソフトウエアの最新のアップデートに目を向けます。これはi Access websiteから簡単にダウンロードできます。

奇跡は終わるのでしょうか?容易なダウンロードは?容易なアップデートは?IBMは何を考えていたのでしょうか?

奇跡は終わるのかの質問について、私が言いたいことは、もしIBMがiAccess Client SolutionsあるいはRational Developer for iあるいはFree-Form RPGといった製品向けの優れたマーケティング・プログラムを作成すれば、それはひとつの奇跡です。
小誌のような出版社が情報を流さなければ、マーケティングの取組は結局IBMがテクニカル・コンファレンスなどでひと握りの人に説明するだけで終わることになります。また、テクニカル・コンファレンスに必ずしも人が集まるわけでもありません。

時代遅れのAccess for Windows製品のほとんどのユーザーはこれを5250のエミュレーションに使っています。そのうちの一部のユーザーがIBMにフィードバックを行って、エミュレーターの大きな改善につながっています。この製品は5250構成のLAN及びHMCコンソールへの接続機能を提供しており、またデータ転送機能とスプールファイルのインターフェースを有しています。しかしながら誰がその存在を知っているのでしょうか?あるいはその新製品を入手する作業はユーザーが手を焼くほど困難ではなかったでしょうか?人々は満足度が低くてもそれに耐える方がESSの痛みに耐えるよりはイライラする度合いが軽いと判断しました。

古いAccess for Windowsのセキュリティー障害についても同じことが言えるのではないでしょうか。一部の人はソフトウエアのアップデートにパッチを使うでしょうが、iAccess for Windowsのアップデートは痛みを伴います。この場合、Windowsのインストールが必要になります。もし自分ひとりであればWindowsのインストールを考えるかも知れません。しかしながらもしその人がアップデートを必要とする500のワークステーションを持っているとすればどうでしょうか?そのアップデートは行われないでしょう。

iAccess for Windowsの代わりにACSを使って一台のPCでアップデート及びインストールする方が、数十台、数百台のPC上のインストールよりはるかに簡単であることをどれくらい多くの人が知っているでしょうか?

15年前はWindowsが唯一のクライアントのオプションでした。今日、MacとLinuxとモバイルが要素です。モバイルは最大の需要を持つ現代のオプションです。ACSは、アクティブなセッション、プリンター・アウトプット、ジョブのログ、スプールファイル、メッセージキュー、オペレーター・メッセージ、データベースを管理するためのモバイル・インターフェースを有しています。もし、iAccess for Windowsをいま使っておらず、ACSも将来の視野に入っていないのであればモバイルのオプションは忘れてください。

Windows 10に弾みが付いているので、iAccess for Windowsのサポートが無いことは論点になるでしょう。そしてIBMソフトウエアがマーケティングの腰を上げることなく多分ACSの認識が高まります。

他方、自分たちのコードにSQLを使うアプリケーション開発者が増えているので、それらのアプリケーション開発者がコードに組み込む前のSQLスクリプトのテストはACSが容易できることを発見するかもしれません。そして、システム管理者がシステムから情報を集めるのにSQLサービスが役立つことを知るかもしれません。

ASCは可能性を完全に実現するまで進展してゆきますが、iAccess for Windowsと比較すると蒸気機関車と新幹線の差があります。これはIBM i開発の重点を置くべき分野であり、我々はSQL関連の機能が継続して追加されてゆくことを期待しています。

兆しが見えて期待される機能のひとつはVisual Explainです。これはデータベースのツールで、クエリー・リクエストの最適化インプリメンテーションをグラフィカルに表します。またデータベースのパフォーマンスを確認して分析します。さらに属性を識別して開発者とその他のユーザーがパフォーマンスの良し悪しを把握するのに役立ちます。また稼働させないでクエリーを閲覧し、理解することができる特長を持っています。
リリースに関する公式な予定は発表されていませんが、我々は2016年中と予測しています。

あわせて読みたい記事

PAGE TOP