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IBMi海外記事2017.05.12

ACSにデータベース スキーマ機能を追加

Alex Woodie 著

IBMは、次のAccess Client Solutions(ACS)のリリースに、IBM iのデータベース エンジニアやデータベース開発者が非常に喜びそうな、より多くの機能を追加するようです。その中に、ユーザーが直接スキーマを使用できるようにする新しい機能があります。

データベース スキーマ機能は、 IBM が 2月に、初めてIBM i 7.3 TR2およびIBM i 7.2 TR6を公開したときにリリースしたACSの新機能のリストには載っていませんでした。IBMは、主要なオペレーティング システムおよびテクノロジー リフレッシュ(TR)の発表の機会を利用して、OS本体の一部分ではないものの、IBM iインストール ベースにとって重要な他の製品を併せて発表することがあります。

しかし、IBMのDB2 for i ビジネス アーキテクトのScott Forstie氏による最新の COMMON のウェビナーを見たところでは、ACS製品に対する作業中の機能強化に関する状況は、データベースPTFグループの配布日の準備との関係もあり、かなり流動的のようです。

「私も詳細情報をすべて把握しているわけはありません」と、IBM i 7.3 TR2およびIBM i 7.2 TR6におけるデータベース機能強化について解説している40分の動画の中でForstie氏は述べています(この動画は YouTubeでご覧になれます)。「このスライドはインクが全然乾いていない、といった状況です。まだ最後の仕上げが残っていますが、もうすぐ完成するでしょう。」

2月の時点で、次のACSのリリースでは、驚天動地というほどではないにしても、いくつかの興味深い新機能が加わる予定となっていました。たとえば、Run SQL ScriptsインターフェースにおけるSQLフォーマット機能や新たなCLプロンプト機能に対する機能強化、スプール ファイル出力コンポーネントにおけるフィルタリング機能の強化などがそれです。

しかし、IBMは、ACSの新リリースに向けて密かに作業していた重要なデータベース新機能については明らかにすることはありませんでした。IBMは、それをシンプルにSchemasと呼んでいます。

ウェビナーの動画の中でForstie氏は、概略図に重要な詳細情報を一生懸命に肉付けしようとしています。図1から見て取れるように、Schema機能では、左側にDB2 for iスキーマのリストが表示されます。ユーザーはそれらのスキーマをブラウズして、スキーマの表示、スキーマのコピー、またはスキーマ定義に対する変更など、スキーマに対して、サポートされている様々なアクションを実行することができます。

製品情報01

スキーマで作業する必要があるデータベース エンジニアは、ACSのこの新たな機能を気に入ることでしょう。「Schemasは、SQLスキーマ(ライブラリとしても知られている)を介してナビゲートしてくれ、データベース オブジェクトとの対話処理を可能にしてくれます」とForstie氏は述べます。

特に「generate SQL」機能は、DB2 for iデータベース エンジニアが、新たな強力な方法を用いて重要なデータベースのビルディング ブロックで作業することを可能にします。「generate SQLは、そうしたテーブルの1つを作り出す完全なSQLを返してくれます。中にデータが入っていない、構造だけのものです」とForstie氏は述べます。

Forstie氏は、先月のIBMによる当初のACSの発表に含まれなかった他のいくつかのデータベース関連の機能強化についても解説しています。たとえば、スクリーンに表示されているSQLクエリーの結果を制限する方法を提供するIFSフィルタリング機能や、このツールを通じてDB2 for iファイルとして実行されたSQLクエリーの結果をユーザーが保存できるようにする、新たな「upload results」機能などです。

ACSバージョン1.1.7.0に大きなテーマがあるとしたら、それは、IBM iユーザーが5250を使用するのを禁止してデータ量を削減すべきだということです。「グリーン スクリーンのない対話式SQLは、はるかに優れています。」とForstie氏は述べます。「そのため、健康に良い野菜でない限り、グリーンは捨てて、対話式SQLのためにACSを使ってください。」

ACSは、データベース エンジニアにとっての最良の友人となるべく設計されたわけでありませんでした。このJavaベースのクライアントの設計意図は、IT専門家およびエンドユーザーが同じように重要なIBM iタスクに対応できるようにする、どこでも実行できるプログラムとなることにありました。そのため、フル5250エミュレーター、プリンター エミュレーション、データ転送機能、ファイル ビューア、およびLANおよびHMC管理のための仮想コンソールなどの機能が備えられています。

しかし、この製品は、過去数年間に渡ってデータベース ツールの中核として地位が向上してきました。そして、それは、Forstie氏と彼のチームがフィードバックするようますます求められていることを意味します。

「Tim RoweとJessie Gorzinski、そしてチームは、ACSに関して傑出した業績を上げています」とForstie氏はプレゼンテーションの中で述べています。「私は非常に幸運だと思います。これら2人の才気あふれる人物と直接一緒に仕事をすることができたからです。ACSがデータベース ユーザーにとってどうあるべきか、という点に関して、方針を策定したり、一部のケースではテストも出来るのは、彼らの力添えがあってのことです。」

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