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サポートチーム便り2016.05.26

5250エミュレータのWindows10対応について&ACSによるIBM i Accessからの移行について(2016年5月時点)

Question

Windows10の無償アップグレード終了も7月28日に迫り、ユーザーのPCをWindows10にしようか検討中です。5250エミュレータのWindows10対応状況はどうですか。現在、クライアントアクセス(現:IBM i Access for Windows)を利用しており、ACS(Access Client Solutions)が気になっています。もし他にもWindows10対応の製品があれば、案内してもらえないでしょうか。

Answer

弊社サポート窓口にて、駆け込みで増えている質問です。 IBMによる代表的な製品は3つございます。

  • IBM i Access for Windows(呼称:クライアントアクセス、CA、iSeriesAccess等)
  • IBM Personal Communications(呼称:パーソナルコミュニケーションズ、PCOMM(ピーコム))
  • IBM i Access Client Solutions(呼称:ACS)

以下でそれぞれのWindows10対応の状況と、その他製品について説明します。

IBM i Access for Windowsについて

V7R1で開発が終了しております。現在はV7R1向け修正の作成のみ行われています。「Windows8.1より上のOSには対応する予定はない」(=Windows10非対応)とHPに明記され、代替製品としてACSが紹介されています。
関連:5250エミュレータのWindows10対応について
https://www.e-bellnet.com/category/technology/1507/1507-238.html

IBM Personal Communicationsについて

2016年2月末に発表されたV12.0にてWindows10に対応致しました。
関連:Windows10向けPCOMMのバージョンレベルが急に高くなった事について
https://www.e-bellnet.com/category/technology/1604/1604-209.html

IBM i Access Client Solutionsについて

Java依存のソフトウェアで、OSのバージョンは関係なくWindows、Mac、Linuxに導入が可能です。IBM i Access for Windowsをお持ちの方は、IBM IDの作成でIBMのHPから製品の入手が可能です。(※1) ACS自体が比較的新しいソフトウェアで、特に、DBCS使用、罫線を始めとした帳票関連の加工、PDTの使用は対応が遅れております。
関連:ACSでの外字表示(外字表示にoracleが対応しました
https://www.e-bellnet.com/category/technology/1604/1604-210.html

プリンタセッションはまだ単純な印刷(PDTや罫線などの加工を使わない)以外は運用が困難な状況です。
通常の対話セッションや、データ転送については、新機能が追加されており、使いやすい部分もあります。現在はバグの修正や機能追加で1~3ヶ月置きに更新が行われており、7月には新バージョン(1.1.6)の発表が予定されています。

その他IBM製品

Host On Demand通称HOD(ACSの元となった製品)は、PC個々にインストールするものではなく、Webサーバに導入した上で各クライアントPCのwebブラウザにより接続するエミュレータです。そのため、Java環境およびwebブラウザ依存となり、対応のブラウザが利用できるWindowsであればOSの種類は問いません。 IBM i Access for Webは、現在IBMがモバイル向け製品として紹介しておりますが、PCのwebブラウザにも利用が可能です。こちらもHODと同じくサーバ構成が必要になります。また、テスト済みのWebブラウザをKnowledgeCenter上で公開しており、その他のブラウザについて動作は保証されません。弊社では事例がほとんどなく、使用感をお伝えするのは難しいです。

サードパーティ製品

サードパーティでは、CAやPCOMMのようなタイプの5250エミュレータ製品、HOD等の様にサーバ構成を行った上で利用するブラウザ依存の製品、どちらもWindows10対応のものが販売されております。

現在のエミュレータにおける運用内容を確認し、新バージョンまたは後継のものを利用するか、別製品に変更するかご検討ください。
また、Windows10の無償アップグレード期間にあわせて急ぎでソフトウェアを変更することによる作業コストやリスクも十分に考慮していただければと思います。

関連の過去記事

5250エミュレータのWindows10対応について
https://www.e-bellnet.com/category/technology/1507/1507-238.html

ACSによるIBM i Accessからの移行について(2015年10月時点)
https://www.e-bellnet.com/category/technology/1510/1510-226.html

Windows10向けPCOMMのバージョンレベルが急に高くなった事について
https://www.e-bellnet.com/category/technology/1604/1604-209.html

ACSでの外字表示
https://www.e-bellnet.com/category/technology/1604/1604-210.html

※1 SWMA契約がある場合。また、ACSはBasePackage(エミュレータ、コンソール、データ転送)とApplicationPackage(ODBC、OLEDB、.NET、SSL等)の2つがあり、契約のマシンと紐付いているIBM IDではESS(Entitled Software Support http://www-304.ibm.com/servers/eserver/ess/index.wss)から両方のパッケージのダウンロードが可能。単純に登録したのみのIBM IDでは製品ページのUpdatesからBaseパッケージのみを入手できます。Baseパッケージのみでもエミュレータの利用が可能です。

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