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サポートチーム便り2025.09.10

IBM i ACS1.1.9.9の新機能でプラグインのスクリプト実行が可能に!?

Question

現在、IBM i Access Client Solutions(ACS)で複数のプラグイン処理を実行しています。

サインオンプラグインや、ダウンロードプラグイン等を. batでacslaunch_win-64.exe /plugin=...と実行するため、
例えば日次処理や定期処理として、CLコマンドや SQL を順に実行、データをダウンロード → 処理 → アップロード
と実行するためには、毎度ACSの起動が間に挟まる為、少々テンポが悪いと感じています。

実行したいプラグインをACSの立ち上げ1回で実行できたりしませんか。

Answer

確かにプラグインの起動にはいちいちACSの起動をすることになるので、その分時間がかかると煩わしく感じるかもしれません。

実はそんなご要望にぴったりの機能がACS1.1.9.9の機能で追加されました。

/PLUGIN=script /file= 機能を用いれば、プラグインの機能をスクリプトで実行できます!

と、単に言っても.batで指定するのと「どんな差があるの?」と思われることでしょう。

ご相談いただいた通り、従来のACSでは

"1回の/pulugin=...の記述に対し1回のacslaunch_win-64.exeの記述が必要"でした。

したがって実行したい処理毎にACSの起動が毎回挟まってしまいました。

しかしこの/PLUGIN=script /file= 機能によって、/file=の中に記述される/PLUGINを1回のACS起動でひとまとめに実行する事が可能になったのです。


  1. スクリプトファイルを用意

    テキストファイルに、実行したいコマンドライン プラグインを 1 行ずつ書きます。

    例: myscript.txt
    /plugin=cldownload /system MYIBMI /user USER1 /pw mypass /file mydownload.dtf
    /plugin=clupload /system MYIBMI /user USER1 /pw mypass /file myupload.dtf
    /plugin=runsql /system MYIBMI /user USER1 /pw mypass /sql "DELETE FROM LIB1.TABLE1 WHERE STATUS='X'"

    各行は ACS の通常のコマンドラインプラグインと同じ形式です。

    /system /user /pw などの接続情報も書けます。

    /sql など SQL 実行も含められます。

  2. ACS を /plugin=script で実行

    以下のように指定します:

    acslaunch_win-64.exe /plugin=script /file=myscript.txt

    /file= で指定するのがスクリプトファイル

    Windows, Linux, Mac いずれでも同様に動作します

    ファイル内のプラグインは 上から順番に実行されます


活用方法の例

  1. 日次・定期処理の自動化

    CLコマンドや SQL を順に実行

    データをダウンロード → 処理 → アップロード

    ログ収集と転送をワンステップで実行できます

  2. 運用バッチへの組み込み

    Windows タスクスケジューラや cron から呼び出して、夜間バッチ処理に組み込み

    複数のプラグインを 1 ファイルにまとめておけば、保守もしやすい

  3. IFS ファイル転送+SQL更新の組み合わせ

    /plugin=ifsupload /system MYIBMI /user USER1 /pw mypass /localfile C:\data\newfile.txt /remotefile /home/user1/newfile.txt
    /plugin=runsql /system MYIBMI /user USER1 /pw mypass /sql "CALL MYLIB.UPDATE_PROCESS()"

    → IFS にファイルを置いた後、すぐにストアドプロシージャを呼ぶ、といった処理が可能です。

  4. 環境ごとに異なるスクリプト

    myscript_dev.txt → 開発環境用

    myscript_prod.txt → 本番環境用

    → 同じバッチの切り替えが簡単に、管理しやすくなります。


要するに /plugin=script は「ACS のミニバッチ機能」で、これまで複数回呼んでいた処理を 1回の呼び出しでまとめて実行できるものです。

実はまだまだあるACS1.1.9.9の新機能と組み合わせることで、今回の/PLUGIN=script /file=機能を一層便利に活用できます。

詳しくは次回の配信をお楽しみに

by . 大熊猫橋

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