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IBMi海外記事2015.12.09

IBM iでモバイルとWeb開発を一体化

Alex Woodie 著

企業が、それぞれ専門化したスキルを持つ複数の開発チームを維持するための費用を正当化するのは難しいことです。IBM iのショップは、RPGが他のプラットフォームでは使われないので、このことを最もよく知っています。しかしながら、Webの開発とモバイル・アプリケーションの開発に関していえば、そのテクノロジーとフレームワークは、IBM iのショップあるいはその他あらゆる場所で、これら全く異質な機能を統合するのに適した環境に置かれています。

スマートフォンとタブレットの急速な成熟が、ソフトウエア開発者のこれらの機器への関心を高めています。これらの開発者は、企業データと重要な業務プロセスを従業員に役立たせるためにクリエイティブな方法を創出しています。これらの機器が日進月歩であるように、モバイルのエキスペリエンスを構築するためのプログラミング・ツールも進歩し続けています。

数年前iOSとAndroid機器が市場に出たとき、企業がObjective CとJavaを使うネイティブの開発方法に投資するのが一般的でした。モバイル及びタブレット・アプリケーションのネイティブ開発にはいまなお若干の利点が有りますが、これらの有利性は以前ほど大きくはありません。

モバイル開発に注目しているIBM iのショップにとって、これらのツールにはスマートフォンとタブレットのプラットフォーム、及びWebアプリケーションのためのモバイル・アプリケーションを含むほぼ全ての開発を統合する環境が整っています。

この環境のもとで、統合されたアプリケーション開発のフレームワークを先般Sencha社がリリースして、企業の注目を集めています。製品Sencha Ext JS6によって、企業はPCベースのWebブラウザーとタッチ可能なスマートフォンとタブレットに完全にレンダーリングするアプリケーションを開発することができます。

Senchaのビジネスパートナー、CM FirstのCTO、John Rhodesは「大きな理由はコストの削減」と言います。「三分野のそれぞれのチームと三分野のツールを持つことは三倍の努力が必要。しかし、Senchaのようなツールによれば一度で済み、人々はいまこれに移行し始めている」と述べています。

テキサス州のCM First社は開発者がExt JSに創り出すフロントエンドのクライアント・インターフェースとIBM iで稼働しているバックエンドのビジネスロジックをリンクするソフトウエアを開発しました。CM WebClientと呼ばれるこのソフトウエアはCAのCA Plex開発ツールと連動して、IBM i及びその他のプラットフォームで稼働するJavaとRPGコードを生成します。

製品情報01

Sencha Ext JS6はWebブラウザー、スマートフォン、及びタブレット用のクライアント開発を一体化しています。

Rhodesは「我々は、IBM iのショップがブラウザーで作動するだけでなくタッチ・タブレットや電話に向けて最適化される汎用アプリケーションをどのようにすれば造れるかについて考えているのを知っていた」「この種の機能に多くの関心が集まっている。これらの人々は三種のフットプリントとプラットフォームの全てをサポートするひとつのテクノロジーとひとつのコードベースを持ちたがっている」と筆者に語りました。

SenchaはSencha JS 6とSencha Web Application Managerを7月1日発売しました。この開発環境はHTML5のグリッド、ツリー、リスト、フォーム、メニュー、ツールバー、及びウインドウを含むカスタマイズできる一連のUIウイジェットを提供します。

この新リリースは基本的にWebとモバイル開発の機能性をJavaScriptのフレームワークに統合しているとRhodesは説明しています。また「Ext JSとタッチ・フレームワークを統合したので、もはや二つの分離したプラットフォームではない。したがってタッチ機器、タブレットあるいは電話やブラウザーで稼働するひとつのアプリケーションを開発することができる」と述べています。

CM First社もH Syncと呼ばれる新しいツールをリリースしました。このツールによってIBM iのショップはオフラインで作動するモバイル・アプリケーションを作ることができます。このツールはHTML5のオン・デバイスのストレージ機能を使ってモバイル・アプリケーションをIBM iサーバーにネットワーク接続することなく稼働させることができ、モバイル機器が堅固なWiFi接続の範囲内に戻るとDB2 for iによってデータの同期操作を可能にします。

H Syncの顧客は食物配達といった分野及び建築現場における作業の使用に向けたモバイル・アプリケーションの開発にこのツールを使用しているとRhodesは述べています。 このH Syncソフトウエアは、データ衝突、バリデーション・エラー、コミュニケーション・エラーといった突発的に発生する問題に自動的に対処します。

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