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IBMi海外記事2022.06.08

テープの出荷容量は40%増、LTO Programが発表

Alex Woodie 著

LTO Program(LTOの仕様を策定するコンソーシアム)が先週発表したところによれば、2021年に出荷されたLTOテープの総容量は148エクサバイト(EB)で、対前年比で40%増加したということです。この数字は、2020年のCOVID-19パンデミックの最中の落ち込みの後で、データの増加がどの程度まで回復したかを示しています。

LTO Programによれば、顧客に提供された記憶容量(圧縮時)の総量は、過去最高だった2019年の114EBと比べても大幅に増えています。2020年の総出荷容量は105EBまで落ち込み、2019年と比べて8%減となっていました。

「2021年のビジネス環境の大混乱と不透明感にもかかわらず、LTOテープの出荷容量は、2006年以降で最大の伸びを示し、2019年に達成されたこれまでの記録を塗り替えました」と、 HPE社ストレージ部門担当のゼネラル マネージャー兼バイスプレジデントのPatrick Osborne氏はプレス リリースで述べています。「私たちは、組織がテープ テクノロジーへ回帰しようとする姿を目にし続けています。特にサイバーセキュリティの脅威が急増しているため、組織は、大容量、高信頼性、長期のデータ保管、およびより強力なデータ保護を実現できるストレージ ソリューションを求めるようになっているのです。」

エア ギャップという、テープに本来的に備わる特性は、ランサムウェア攻撃に関しては大きな強みとなります。常時接続のデータ レプリケーション システムの場合、プライマリー システムからセカンダリー システムへランサムウェア マルウェアが複製されることにより、バックアップが台無しにされてしまうこともありますが、それとは異なり、テープのデータはそれほど簡単に駄目になることはありません。

世界各地の企業の90%は、ランサムウェア攻撃を経験している(IDC社調べ)とLTO Programは述べています。販売高の伸びのうち、ランサムウェア防御対策に起因するものがどれくらいを占めるのかは不明ですが、大きな要因ではありそうです。

「LTOテープは、おそらく、最も低コストで最も簡単にランサムウェア復旧のベスト プラクティスを実践する方法です」と、IDC社リサーチ バイスプレジデントのPhil Goodwin氏はLTO Programのプレス リリースで述べています。

LTO Programによれば、ランサムウェアの流行を受けて、「3-2-1-1」バックアップ ルールなどの、新たなバックアップ方策が推進されるようになっています。「3-2-1-1」ルールというのは、3つ以上のデータのコピーまたはバージョンを、2つの異なる記憶媒体で、1つはオフサイト、1つはオフラインで保管するというものです。

LTO Ultrium装置は、LTO Program Technology Provider Companies(TPC)のメンバーである、 IBM、HPE、 Quantumの3社によって販売されています。TPCの3社はいずれも、昨年には、LTO-9ドライブを出荷しています。

2020年9月に初めて発表されたLTO-9の仕様では、ネイティブ容量は18TB、データ転送速度は400MB/秒とされています。これらの数値は、2.5:1の圧縮を有効にした場合はさらに大きい値になりますが、その容量は、同グループが以前に目標としていた値には及びませんでした。

LTO-9ドライブは、LTO-8カートリッジとの間での完全な読み書きの後方互換性を実現します。LTO-9カートリッジは、ハードウェアベースの暗号化による多層セキュリティ サポート、WORM(Write-Once, Read-Many)機能、およびLTFS(Linear Tape File System)のサポートなど、以前から導入されていた数多くの機能をサポートします。

LTO Programのロードマップによれば、LTO-10では「最大で」36TBのネイティブ容量を実現するとされており、その後は、LTO-11では72TB、LTO-12では144TBのネイティブ容量とされています。データ転送速度については、同グループで共有されていませんが、2.5:1の圧縮はそのままとなる見込みです。LTO Programにおける世代間の間隔は、通例、3年であることから、次期仕様のリリースは、おそらく2023年になると見られます。

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