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IBMi海外記事2016.05.26

Maxava、サブスクリプションベースのマルチプラットフォーム システム モニタリング サービスを開始

Dan Burger 著

IBM iショップにとって、システム モニタリングというものが、専用ソフトウェアの導入を検討するほどの大きな関心事になるのはどのような時でしょうか。多くの場合それはスタッフが一人で多種多様なシステムをモニタリングする責務を負うようになったときでしょう。システムが同じOSで稼働しているか、多種多様なプラットフォームが混在しているかは、それほど問題ではありません。システムが多種多様だとその分、複雑さが増しますが、そうした任務を引き受けるためにこそ Maxava 社は製品開発を進めてきました。

Maxava Monitor Mi8は、クラウドベースでサブスクリプション価格のIBM i向けシステム モニタリング ソフトウェアです。また、2~3か月以内には、WindowsおよびLinuxシステムのモニタリング機能も追加される予定です。Maxava社は、高可用性(HA)および災害復旧(DR)の分野で定評のある企業ですが、このMonitor Mi8製品は、システムおよびアプリケーションのモニタリング用に設計されたスタンドアロン製品です。アクティブ ジョブおよびジョブ キューのダッシュボード表示、モバイル機能、および複数のチャンネルを通じて問題のエスカレーションが可能なアラート システムといった機能を備えています。

ワークフロー プロセスにより管理者は、各イベントが調査され、修正され、最終的にクローズするまでを追跡できます。これらはHA専用ベンダーに期待するほどの機能です。
「Mi8は、HAサブシステム以上のものを含むように設計されました」とMaxava社のサービスおよびサポート担当役員、Martin Norman氏は述べています。これは先週、事業開発担当副社長のJohn Dominic氏、プロダクト マネージャーのPeter Kania氏とともに行った「 IT Jungle 」の電話インタビューでの発言です。「そのため、どのサブシステムも、そしてそこからのメッセージもモニタリングできるようになっています。弊社の顧客にとって重要なモニタリング対象をカバーできるようさらに範囲を拡大していく予定です。」とNorman氏は言います。
「弊社の出発点はIBM iです。常にIBM iにフォーカスしています。」とKania氏は言います。「弊社のほとんどのIBM i顧客でWindowsも稼働していることは十分承知していたので、Windows用のモニタリング機能を持たせることは当然のことでした。さらに、他のプラットフォームについても目を向けていますし、それらのモニタリングに対するニーズも見極めつつあるところです。」
「IBM iに加えて小規模なWindowsサーバー ファームをモニタリングできる単体製品は、多くの小・中規模のIBM iショップにうってつけの製品でしょう。そして、そのような製品が現れると、かつては競争が激しかったものの、一連の買収劇を経て1社独占の形になっている製品分野で、競争が巻き起こることになります」と、システムのモニタリングおよび管理用ソフトウェアの分野で競業していたHalcyon社とCCSS社を買収した、HelpSystems社を引き合いに出してDominic氏はそう述べました。
「従来の製品の代わりとなるものが求められています。今こそ網を多少広げるチャンスなのです」と彼は言います。

SaaSモデルとしてMi8の価格を設定したことで、CapExのコストをOpExの費用に転換することを考えている企業から、注目を浴びることになるでしょう。料金はパーティション当り、月額150米ドルです。サブスクリプションベースの価格で、12か月契約となっています。

Maxava社の事業は、HAおよびDRについては同社を頼りにしてホステッド サービスを構築してきた数多くのマネージド サービス プロバイダー(MSP)を顧客基盤として成り立ってきました。Dominic氏はこう言います。「MSPはHAおよびDRを超えるサービスの開発を期待しており、Monitor Mi8は、IBM iショップが本番システムを管理するのをMSPが支援する際に使用できるツールとなっています。そのような分野は、近い将来に成長が見込まれます。」
「数多くの従来型のVAR(付加価値販売業者)が、マネージド サービス分野へ参入しています」とDominic氏は言います。「彼らは小さな箱を細切れにするようにして、小さなプロダクション環境をホスティングしています。これらのショップはモニタリング ソフトウェアの有望な見込み客となります。彼らはサービスを推進してくれるアプリケーションを探しているからです。」
「低価格帯のVAR市場は成長分野です」と彼は続けます。「ショップでは、退職するシステム管理者を補充する必要がなくなります。小規模なマネージド サービス プロバイダーであれば、その業務を共有クラウド上で独立的に管理することもできますが、それを可能にする自動化ツールが必要となります。マシン20台を管理するためにスタッフ20人を雇うことはできません。スタッフ1人で20顧客を管理できることが必要なのです。」
MSPとの業務提携に加えて、Maxava社は米国、アジア、欧州でクライアントへのインフラ提供を行う独自のクラウド事業を展開しています。Dominic氏はこうした事業について、IBM iのショップがシステムを廃用したり、管理作業を委託したりする支援を行っているパートナーとの結びつきによるものだと説明します。Maxava社の役割は、パートナーがそのクライアントとの関係を維持できるようにするために、ソフトウェア、サービス、インフラを組み合わせて提供することにある、ということです。
「弊社には、弊社のサービスをローカライズして利用されているエンド ユーザーがいらっしゃいますが、弊社はインフラ事業を奪うことを目論んでいるわけではありません。弊社が目指すのは、弊社のパートナーがご自分で用意できない場合にインフラを提供することです」とDominic氏は言います。「弊社のクラウドはVARのクラウドとなり、そうなることでVARは、顧客がクラウドを希望したときに、自身のビジネスを守ることができるようになります。弊社は10年先まで使える手頃なサービスを提供したいと考えているのです。」

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